認知症で離婚できるか?

認知症を離婚理由として離婚できるか?この点を解説します。

最愛の配偶者(夫や妻のこと)が認知症になってしまうと、とてもつらいものです。最愛の配偶者に対して介護の為に心身を疲れ果たし、中にはいっそ離婚してしまいたいと思う人もいるかもしれません。これは、離婚したいと思う意思ほどではありません。

しかし、特に「定年後の夫と一緒にいたくない」という妻や、いつも妻に押さえつけられてばかりで「俺は何のために今まで生きてきたんだ?」という夫なんかは、配偶者が認知症にかかって介護が必要になったら「冗談じゃない!!」と離婚したい思いが大爆発するんじゃないでしょうか!?

そんな方は、認知症を理由に一気に「離婚したい!!」という思いであふれるでしょう。そこで、認知症の配偶者と離婚できるか?という点が疑問になるでしょう。

結論から言うと「非常に厳しいが、軽度の認知症なら離婚できないこともない」です。なんか遠回しなような表現ですが、これがピッタリです。

この点を以下で順番に解説します。

認知症と離婚裁判

「認知症を理由に離婚できるか?」「認知症を原因として離婚できるか?」という疑問を読みほどくと、「離婚裁判をして認知症が原因で離婚判決が出るかどうか?」という事だと思います。

離婚裁判で離婚を勝ち取るためには法定離婚事由というものが必要になります。この法定離婚事由は、民法770条に規定されていて
1.不貞行為
2.悪意の遺棄
3.3年以上の生死の不明
4.回復の見込みのない強度の精神病
5.婚姻を継続しがたい重大な事由
の5つしかありません。

自己中な人間がちょっと考えると、悪意の遺棄になりそうとか思いますが、認知症はそれに該当しません。婚姻を継続しがたい重大な事由なんかにもなりそうなものですが、これにも該当しません。

そして、ありました。「回復の見込みのない強度の精神病」。

これこそ、認知症が法定離婚事由に当たるかどうかの大事な一文です。これを理由に離婚できるかどうかを次で詳しく説明します。

回復の見込みのない強度の精神病に認知症は当たるか?

回復の見込みのない強度の精神病に認知症は該当するかというと、結論から言うと該当しません。では、何が回復の見込みのない精神病かというと、躁鬱病(そううつびょう)や偏執病や統合失調症などがあげられます。で、それらの精神病でも強度で回復の見込みがないことが前提です。

結局のところ、精神科の医師に、診断してもらわなければいけませんが、回復の見込みがないという判断を出してもらうのはそれだけでハードルが高いです。

そのうえ、最高裁判所は「今後の療養や生活について具体的な方策を講じ、ある程度の見込みがついた上でなければ強度の精神病を理由とする離婚は認められない」としています。

つまり、回復の見込みのない強度の精神病だけでの離婚は、自分勝手に配偶者を捨てることにもなるから、裁判所では、非常に厳格で、かつ離婚した後も精神病の配偶者の今後の人生が困窮しない手厚い財産分与、たとえば、介護施設に終身入る権利と費用を負担するなどの必要があります。

よって、民法770条第4項の「回復の見込みのない強度の精神病」での離婚裁判は、認知症どころか、それに該当する精神病ですら非常にハードルが高く、現実としてほとんどありません。認知症を理由に離婚裁判で離婚判決をもらうには、ほぼ不可能といえます。

しかし、これからの時代はどうなっていくかは分かりません。

それにこういう裁判例もあります。
アルツハイマー病で痴呆状態となった妻に夫が離婚を請求したケースで、裁判官は民法770条第4項の「回復の見込みのない強度の精神病」に該当しないとしつつも、妻が長期間にわたり夫婦の協力義務を果たせず婚姻関係が破綻していることが明らかであるとして、離婚判決を出した判例です。

これは、妻が認知症になる前に夫婦関係が破綻していて、認知症を理由に離婚裁判を起こしたが、認知症自体は「回復の見込みのない強度の精神病」ではないが、認知症であることも考慮のひとつ入れて離婚判決を出すに至ったと考えられます。

つまり、認知症は直接の離婚原因ではないが、認知症になる前から別居など夫婦関係が破綻していたような場合は、その他の要因のひとつにもなりうるという事です。

離婚の手続き

認知症で離婚するには?という事ですが、まず、どうすれば離婚でいるか簡単に説明します。離婚の種類は、大きく分けると3つあり、離婚届を書いて提出する協議離婚、離婚調停で成立する調停離婚、離婚裁判で離婚判決をもらい離婚する裁判離婚があります。

他にも、審判離婚なんてのもありますが、ほぼ皆無なのでないと思ってください。

で、離婚裁判をするなら、離婚調停を不成立にしなければいけません。つまり、離婚裁判の前提条件が離婚調停を済ませていることなのです。

でも、離婚裁判では、認知症を「回復の見込みのない強度の精神病」にしないことは前述のとおりです。

で、あれば調停離婚か協議離婚をしなければいけません。
次ページでは、この核心部分である認知症で離婚する方法を書いています。

認知症で悩んでいるあなたへ!

はっきり言って認知症の介護は非常に大変です。育ててもらった母親・父親、愛する配偶者が認知症で違う人に変わってしまい、暴力や暴言は当たりまえで、ひどければ排泄物を投げつけてくるなどの行為もあり、介護者が精神的に参ってしまいます。

認知症患者本人も、正常に戻る瞬間は、とてもつらいものがあります。

でも、認知症は現代の医学では…とあきらめていませんか?

認知症の改善をあきらめないでください。まだ手はあります。 その方法を知っておいて損はないです。

その認知症を改善したり進行を遅らせることができる方法とは?

書籍で学ぶ認知症

認知症の本ってけっこうあります。何でも安くそろう安心のアマゾンで扱っている、おすすめの認知症の書籍を紹介しておきます。

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