認知症で行方不明
認知症が原因で行方不明になり、死亡して発見されたり、見つからない人って日本ではどれくらいいると思いますか?
100人?200人?
いいえ、もっと多いです。なんと500人以上です。
まあ、認知症が重症化すると、自分がどこにいるのか分からなくなるのが普通なので、仕方なさそうですが、なかには自分の行動自体が制御しきれなくなり事故にあったりして死亡する人もいるということです。
たとえば、「ちょっと行ってくる」という感じで自転車で近所の鉢植えに水をやりに出かけただけなのに、道に迷い、力尽きて倒れて死亡し発見されたという例もあります。
しかし、この例の認知症の人は、比較的認知症が軽い状態で、奥さんも「いつも通り出かけておかしいところは感じられなかった」ということであった。
たしかに、「食事をしたことを忘れる」ことがたまにあったので、認知症の疑いは持ってはいたのであるが、医療機関を受診する前でのことでした。
もちろん、認知症が重症化すると、表に一人で出さないようにするから、行方不明になるような事は少ないだろう。
早期の認知症でも行方不明になる
北海道釧路地域での調査にこんなデータがあります。
2003年までの10年間に、捜索対象となった行方不明事案のうち、約20.2%が家族が認知症に気付いていなかったというデータが出ました。つまり、これは、気付かれないほどの早期の認知症でも、自分がどこにいるのか分からなくなり行方不明になるという事です。
ちなみに、家族が認知症の症状に気付いていながら「行方不明になることはないだろう」と思っていたようなケースは43.4%にもなった。
この2つを併せると、行方不明のケースの60%以上が、そこまでひどくない認知症患者だったという事です。つまり、認知症になれば、初期の軽い状態でも行方不明になると認識しておくことが大事という事です。
であれば、認知症患者を外に出させないようにすればいいようなものであるが、本人なりに外に出る理由があり、認知症を問題視して家から外に出さないようにすると、かえって認知症が悪化してしまうので、難しいところです。
まあ、なんにせよ、家族が認知症の疑いを気づいてあげましょう。「食事をしたことを忘れる」なんて状態がその最たるサインです。
ちなみに、本人は、なんとなく「認知症かな?やばい」と自覚していることが多いのですが、それを認めたくないという思いと、認めても家族に話しにくいという思いから自分から打ち明けることをしないケースが多いです。
NHKの連ドラ「純と愛」の主人公のお母さんも認知症にかかりそれを隠していたように、普通は隠したがります。
なので、やはり周りの人が気付いてあげることが、認知症患者の行方不明件数を減らす第一歩であるのは間違いないです。
ご紹介します!認知症で悩んでいるあなたへ!
はっきり言って認知症の介護は非常に大変です。育ててもらった母親・父親、愛する配偶者が認知症で違う人に変わってしまい、暴力や暴言は当たりまえで、ひどければ排泄物を投げつけてくるなどの行為もあり、介護者が精神的に参ってしまいます。
認知症患者本人も、正常に戻る瞬間は、とてもつらいものがあります。
でも、認知症は現代の医学では治らない…とあきらめていませんか?
認知症の改善をあきらめないでください。まだ手はあります。 その方法を知っておいて損はないです。
書籍で学ぶ認知症
認知症の本ってけっこうあります。何でも安くそろう安心のアマゾンで扱っている、おすすめの認知症の書籍を紹介しておきます。